2025年10月29日、フクシマガリレイ株式会社様のキッチンスペース「F’S DESIGN COURT」にて、「第4回全国りんご選手権が開催されました。
【フクシマガリレイ株式会社】https://www.galilei.co.jp
第4回全国りんご選手権。
バックヤードには、全国から寄せられたりんごたち。どのりんごもみずみずしく爽やかな香りを放ち、見るからにおいしそうです。これは評価が難しそうな予感・・・。
さて、そろそろ開始時間です。まずは「甘味・塩味・酸味・無味」の4種の水溶液を判別する味覚識別テストから。繊細な味の違いをきちんとキャッチできるよう、前日の食事から節制して臨んでいます。正解の発表は審査終了後(全問正解でホッとしました)。
今回審査するのは20品。
皮色の美しさにうっとり。近年では色のバリエーションが増えてきましたね。
皮面の小さなドット模様がそばかすのようにも見え、愛らしさすら感じます(完全にオタク目線です)。
評価は10段階で平均的な味を5点、最高得点を10点として採点し、1品ずつコメントも記入していきます。静けさの中に響いているのは、りんごをかじる音とペンを走らせる音だけ。皆が真剣な面持ちでひとつひとつのりんごに向き合っています。
1/8カットずつですが、途中で満腹になってしまっては評価に影響が出てしまう可能性も。私はりんごの花落ち側を2口くらいずつのペース配分で食味評価を進めていくことに決めました。
公平を期すためのルールとして、付箋の貼られた番号から食味評価を行っていきます。私のテーブルの付箋はエントリーNo.16に貼られていました。ひと噛みすると豊かな香りが鼻に抜け、ほどよい酸味とほのかな甘み、食感はかためでした。次はNo.17。とろりとした甘みとやわらかな酸味、程よくシャキシャキとした食感で、香りは爽やか系。No.18、No.19、No.20で、No.1に戻って進めていきます。
あれ?No.4は??と思ったら、配送の都合で一足遅れての到着でした。
No.4さん、間に合ってよかったです。食感はかためで、さっぱり系の甘みとキリリとした酸味、花のようなかわいらしい香りが感じられました。
個々のりんごの評価を終えたら、最後に「一番おいしいと感じたりんご」をひとつだけ選びます。どのりんごにもそれぞれのおいしさがあり、ここが一番悩みどころです。残ったりんごのかけらをいくつか食べ比べながら、自分の中で決勝トーナメントを行いました。
審査終了後にすべての情報が公開。評価員たちは、展示されたりんごと詳細情報を見比べながら、自分なりの答え合わせをしていました。
今回参加した評価員の感想をご紹介します。
花や蜜、オリエンタルな香りなど個性的!甘さや酸味、バランスも様々でリンゴの魅力を再発見しました。
●竹下 博子さん(野菜ソムリエプロ)
全体的にパリパリ、サクサクなど食感の良いりんごが多かったです。甘味の強いもの、糖酸バランスの良いものが大多数を占めていました。
●村上 由実さん(野菜ソムリエプロ)
最近「高糖度=美味しい」の傾向が強いですが、味に奥行きを与えるのに酸味は不可欠だと再認識した選手権でした。そういった意味でもシナノゴールドが最高金賞に輝いたのは必然だったと思います。
審査結果は以下の通りです!
※敬称略(販売時の商品名/出品農家・団体名/生産地)
<最高金賞>
「香るシナノゴールド」
長沼果樹園 長沼由紀
(山形県上山市)
<評価員のコメント>
・目の覚めるような酸味が刺激的。歯切れの良い食感も魅力!
・口に入れた瞬間は甘みよりも酸味を強く感じるがあとから甘みが追いかけてくる。香りも良くパリッとした食感でおいしい!
・シャキシャキとしら歯ごたえと濃厚な甘み!甘酸っぱさがクセになるおいしさ
<生産者のこだわりポイント>
「パリっとした歯ごたえ」「強い甘みにすっきりとした酸味」「さわやかな風味」の黄色いりんごです。樹上で完熟したりんごを収穫しりんごの甘い香りとともにお届け致します。
<お問い合わせ>
ホームページ:https://naganuma-kajyuen.jp/
■全国青果物選手権HP:

タナカトウコ
/取材・文・撮影
野菜ソムリエプロ、ベジフルビューティーアドバイザー。薬膳や漢方の資格も複数保有し、「食」を軸に多角的に活動中。書籍に「日本野菜ソムリエ協会の人たちが本当に食べている美人食」「毎日おいしいトマトレシピ」「旬野菜のちから−薬膳の知恵から−」等がある。
インスタグラム toko_tanaka























