沖縄料理“チャンプルー”でおなじみのゴーヤは、今やすっかり夏野菜の定番ですね。原産地は東インドや東南アジアで、14世紀末に中国へ伝わり、日本へは16世紀頃に伝来したといわれていますが、沖縄へは15世紀前半には伝わっていたそうで、伝統ある島野菜です。沖縄では「ゴーヤー」と語尾を伸ばして呼びます。
朝ドラ「ちゅらさん」で火がついた沖縄ブームとともに、ゴーヤも一躍、全国区となり、今では緑のカーテンとして日本各地のご家庭のベランダなどでも栽培されるようになりました。農林水産省の「平成26度 地域特産野菜生産状況」によると、全国収穫量約21,600tのうち、約7,900tが沖縄県産で、ダントツの全国ナンバーワン。第2位は鹿児島県で約3,000t、第3位は宮崎県で約2,900tと続きます。
ゴーヤは100g当たり76mgとビタミンCの含有量が非常に多く、夏の美肌&美白におすすめです。とりわけゴーヤのビタミンCは加熱に強く、油で炒めると消化吸収が高まるベータカロテンも豊富に含まれているため、チャンプルーはとても理に適った調理法といえます。また、特有の苦味成分モモルデシンは、胃液の分泌を促し、食欲を増進してくれるので、疲労回復や夏バテ解消効果も期待できます。
選びかたと保存
購入の際は、濃く鮮やかな緑色で、イボがつぶれたり欠けたりしておらず、ずっしりと重いものを選ぶのがポイント。保存するならポリ袋に入れて野菜室で冷蔵を。長期保存する際は、ワタと種を取り除き、スライスして、密封できるポリ袋に入れて冷凍しましょう。ちなみに、ワタの部分を食べてみると、驚くほど苦味がなく、果肉よりも豊富にビタミンCが含まれているといわれていますので、捨てずに天ぷらやかき揚げなどにして楽しんでみてはいかがでしょうか。また、チャンプルーやサラダを食べて苦味が強いと感じたら、かつお節をかけてみてください。かつお節は、ゴーヤの苦味を吸着し、感じないようにさせてくれるとのこと。ぜひお試しくださいね。
ゴーヤ農家さん直伝の極上レシピ!ほどよい苦味とほのかな酸味が食欲をそそります。ゴーヤがたくさんあるときは、この佃煮を作り、冷凍保存しておくと便利です。
- ゴーヤ2本を縦半分に切り、ワタと種を取り除いて3mmの厚さに切ります。耐熱皿に入れてラップをかけ、電子レンジ強で5分ほど加熱します。
- 鍋に1と砂糖大さじ5、しょうゆ大さじ3、酢大さじ3、ちりめんじゃこ15gを入れ、弱めの中火で煮汁をからませながら煮て、煮汁がなくなってきたら仕上げに白すりごま大さじ2とをかつお節10gをふってよく混ぜ、汁気を吸わせます。