パリッとした歯ごたえが身上のレタス。とりわけ若緑色があざやかでグリーンリーフとも呼ばれるリーフレタスは、夏の食卓を彩るサラダの主役です。長野県では6月から9月にかけて収穫のピークを迎え、秋冬から春にかけては茨城県、福岡県などで生産されています。
キク科アキノノゲシ属に分類されるレタスの仲間のうち、球状になる玉レタスやサラダ菜は結球性であるのに対し、リーフレタスは結球しません。リーフレタスの仲間には、若緑色で苦味やクセがないグリーンカール、葉先が濃い赤紫色をしたサニーレタス、葉先がフリルのように細かく波打ったフリルレタス、ふんわりとブーケのような形状のブーケレタス、美しい赤紫色のイタリア野菜ロロロッサなど、様々な種類があります。
ビタミン、ミネラル、食物繊維もたっぷり!
リーフレタスは、玉レタスと100gあたりで比較してみると、免疫力を高める働きで知られるビタミンCは3倍以上の17mg、赤血球の形成を助ける葉酸は約1.5倍の110μg、貧血の予防に欠かせない鉄は6倍の1.8mg、体内の余分な塩分の排出を助けるカリウムは約2.5倍の490mg、腸内環境を整えるのに役立つ水溶性食物繊維は5倍の0.5g、不溶性食物繊維は1.4倍の1.4gも含まれています。しかも非常に低カロリーですから、ダイエット中でも安心してモリモリ食べられます。
ところで、1日の野菜の摂取量の目安は350g、そのうち120gは緑黄色野菜が推奨されています。では、レタスは緑黄色野菜でしょうか?実は種類によって異なるのです。100gあたりでベータカロテンを600μg以上含むものを緑黄色野菜といいます。レタスの仲間の中でもリーフレタスは2300μgと多く、立派な緑黄色野菜です。しかし、おなじみの玉レタスは240μgしか含んでいないため、緑黄色野菜には入りません。ちなみに同様に緑色が濃いサラダ菜は2200μg、サニーレタスは2000μgで、やはり緑黄色野菜に入ります。今日は色の濃い野菜が足りないな・・・と感じたら、サニーレタスなどで補うという手もあるわけです。
おいしいリーフレタスの選び方・保存の裏技・調理のコツ!
店頭で選ぶ際は、葉先まで色あざやかでみずみずしく、葉に弾力があり、柔らかなものを選びます。
保存する場合は、乾燥に弱いため、湿らせたキッチンペーパーで根元を包んでからポリ袋などに入れ、立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ。また、切り口に爪楊枝を3本ほど挿し、ポリ袋などに入れ、野菜室で立てて冷蔵するという裏技もあります。成長点を壊すことで、鮮度を保つ保存法です。
調理の際に包丁で切ると、断面が茶色に変色しやすいため、手でちぎるのがオススメです。生はもちろん、スープや炒め物など加熱しても美味です。
パリッと新鮮なリーフレタスで、野菜たっぷりの肉そぼろを包んで召し上がれ!冷たいビールやワインにもよく合う、夏にぴったりなメニューです。
- リーフレタス1個は1枚ずつはがして洗い、しっかりと水気をきります。パプリカ(赤・黄)各1/2個とピーマン1個はヘタと種を取り除き、エリンギ2本とともに1センチ角に切ります。
- フライパンにオリーブオイル大さじ1、おろしにんにく小さじ2、おろししょうが小さじ2、豆板醤小さじ1を入れて弱めの中火で炒め、いい香りが立ってきたら鶏ひき肉200gを入れて炒めます。肉がほぐれたら残りの野菜を加えて炒め合わせ、全体に火が通ったらフライパンの端を空け、火を弱めて、みそ大さじ1、みりん大さじを入れて木べらで混ぜて溶かし、全体に味をなじませます。
- 皿にリーフレタスと②を盛り、リーフレタスで②を包んでいただきます。