2015年10月14日UP
待ちに待った収穫の秋を迎え、野菜売り場に大地の恵みがたくさん並ぶ季節となりました。おなじみの野菜の中に、やさしい黄緑色の細い軸に白く小さな花蕾をつけた、かすみ草のような可憐な姿を見つけたら、それは茎カリフラワーです。3年ほど前から種の販売が始まったカリフローレという新品種で、まさに今、注目の新顔野菜。発売当初は耐寒性が低いため10月から11月が収穫時期でしたが、昨年から耐寒性のある品種が発売され、これからは収穫シーズンが長くなることが期待されています。
茎カリフラワーの最大の特徴は、頂花蕾(ちょうからい)と呼ばれるつぼみが、一般的なカリフラワーのように固く締まらないこと。一般的なカリフラワーは白い花蕾の部分を食べるのに対し、茎カリフラワーは花蕾の下の軸がメインになります。
購入の際は、軸の切り口がみずみずしく、花蕾の部分に黒ずみや変色がないものを選びます。カリフラワーと同様、あまり日持ちしないので、早めに使い切りましょう。
クセのない風味がサラダやピクルス、スープ、シチュー、メインディッシュの付け合わせなどにもぴったりな茎カリフラワーは、愛らしい姿を活かして、ホームパーティなど、おもてなしの料理に使ってみたい野菜です。コリコリとした歯ごたえを楽しむためには、さっと茹でるのがポイント。茹で過ぎると煮崩れてしまいますので、くれぐれもご用心くださいね。外はさっくり、中はふんわりと揚げたフリッターは、茎カリフラワーの食感と甘みがより一段と引き立つメニューですので、ぜひお試しを。
作り方
茎カリフラワー100 gは小房に切り分け、しっかりと泡立てた卵白1個分にノンアルコールビール70ml、薄力粉1/2カップ、刻んだイタリアンパセリ少々、塩少々を加えた衣をつけ、170℃に熱した油で揚げる。お好みで衣に粉チーズを混ぜても美味。
文/写真:野菜ソムリエ 堀基子