アップルパイ専門店「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE」
2016年9月14日UP
今年もそろそろ、国産りんごの旬が始まりますね!
りんごの産地青森県出身の筆者は、多分に漏れず無類のりんご好き、そしてアップルパイ好きでもあります。
ひとことでアップルパイと言っても、使用するりんごやレシピによってりんごの味わいもパイのサクサク感も無数に変化を楽しめるのがアップルパイの面白いところ。そして、あらためてそう気付かせてくれたのが、アップルパイ専門店「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE」のアップルパイたちでした。
さて、今回は「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE」のご担当の下山さんに、商品開発秘話など詳しくお聞きしてみました。
店名の「GRANNY SMITH」は、りんごの品種が由来ですか?
はい、欧米では非常にポピュラーでアップルパイにもよく使用される青りんごの品種「グラニースミス」をモチーフにしています。また、「グラニー」には「おばあちゃん」という意味があるので、ブランドコンセプトの「おばあちゃんの味」という部分も表現しており、これら2つの意味合いから店名が生まれました。
なぜ、アップルパイの専門店にされたのですか?
特に北米では、アップルパイが日本でいう「おふくろの味」の代名詞とされるほど、それぞれ家庭ごとのレシピがあるなど生活に根付いたパイ文化があります。日本ではそこまでパイというものが生活に浸透していないので、その中でも老若男女の垣根なく味わえるアップルパイは、日本でももっと身近に楽しめるデザートなのではないか、という想いがありました。
オープン当初の商品は何種類ぐらいでしたか?
現在あるレギュラーメニューの4種類からスタートしました。
メインの食材であるりんごには何かこだわりがありますか?
オープン当初より、青森の提携農家さんから直接仕入れています。
また、季節限定で提供している青りんご「グラニースミス」は国内での生産量は非常に少ないのですが、長野県の農家さんから直接仕入れています。
顔の見える農家さんから直接仕入れることで、味や品質への信頼関係も生まれますし、もちろんお客様へも安心安全な商品をご提供できると考えています。
「アップルパイ」というカテゴリーの中で、いくつもの商品を生み出すのは大変そうに感じますが、商品開発はどのようにされているのでしょうか? エピソードなども教えてください。
社内の開発担当者を中心に試作を重ねながら行います。
季節感を出すことと、味や見た目に分かりやすいバリエーションを持たすことを念頭に置いています。
それから、りんごの味わいは繊細なので、他の食材と合わせてもきちんとりんごを感じられる仕上がりを前提にしています。
なお、今年オープンした銀座店限定の「小倉チーズ」はテナントビルのコンセプトである「和」の要素を取り入れようということで粒あんを使用しましたが、味わいのバランスが難しく試行錯誤しながら開発しました。
いくつも種類があって、ショーケースの前でいつも迷ってしまいます。選ぶ際のアドバイスをもらえますか。
大きく分けて「レギュラーメニュー」「シーズナルメニュー」があります。
新しいもの好きな方は、ぜひシーズナルメニューからお選びいただくと、普段イメージするアップルパイとは違ったテイストをお楽しみいただけて良いかと思います。
レギュラーメニューの中では、シナモンとお酒の使用の有無で好みが分けられると思いますので、その基準からお選びいただくのも面白いかと思います。
また商品によって、使用しているりんごの品種も異なり、食感や、甘味と酸味のバランスが変わってくるため、そこに注目してみるのも、お選びいただく際の切り口になるかと思います。
ちなみに、下山さんのお気に入りはどの商品ですか?(笑)
私はレギュラーメニューのシナモンがしっかり効いた「フレンチ ダマンド」が好きです。
今後はどのように展開されていくのでしょうか?
今のところ、新店舗の予定はありません。もちろん、もっと多くのお客様に当店のアップルパイを楽しんでいただきたい想いでおりますので、まず既存店のお客様により良い商品やサービスをご提供して、一人でも多くの方にファンになっていただくことを目標に、ブランドのカラーを大事にしながら成長していきたいと考えています。
今日は、貴重なお話をありがとうございました。
取材協力:
株式会社ファンゴー
GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE 本部/下山 拓也さん
http://grannysmith-pie.com/
取材 / 文:野菜ソムリエ・ベジフルビューティーアドバイザー タナカトウコ