取材ノート
便利でおいしい冷凍ライフを極める!
冷凍生活の日記念イベントをレポート。

2019年10月18日(金)am10時18分、冷凍生活アドバイザー養成講座監修・講師の西川剛史氏によるカウントダウンを皮切りに、冷凍生活の日記念イベント「始めよう・極めよう 冷凍生活」が開催されました。今回は、冷凍レシピコンテスト、冷凍プチセミナー、冷凍レシピの試食つき懇親会など冷凍の深い世界を楽しめたイベントの様子をレポートします。

まもなく10時18分。西川氏の「3・2・1、レイトー!」の掛け声ともに、みんなで指を“0(レイ)”の形にして頭上に掲げ、冷凍生活の日イベントがスタートしました。

「冷凍のとう(10)と冷凍の保存・流通温度である“マイナス18℃以下”にちなんで、10月18日10時18分をイベント開始時刻といたしました。今後、毎月18日を“冷凍生活の実践日”として、冷凍生活アドバイザーのみなさんを中心に情報発信していってほしい!」と、西川氏からは冷凍生活の日制定についての熱い思いが語られました。

冷凍から健康で豊かな食生活を提案する活動をされている西川剛史氏は、
野菜ソムリエプロでもある。

次は、この日のメインイベント「冷凍レシピコンテスト」。冷凍生活アドバイザーの資格保持者を対象に募集された“食品の冷凍テクニックとその冷凍食材をつかったレシピ”の最終選考会です。コンテストにエントリーされたのは51レシピ。その中から書類選考で入賞した10レシピを各考案者がプレゼンテーションし、参加者投票によって上位3名が選ばれるスタイルです。どのレシピも工夫が凝らされていて、へぇ〜、おいしそう〜、やってみよう〜と感じるものばかりでした。そして集計結果が出るまでの時間は2つのプチセミナーが開催されました。

ひとつめは、ジップロック®フリーザーバッグのマーケティングを担当されている、旭化成ホームプロダクツ株式会社 宮崎貴文さんによるプチセミナー。肉や魚に下味をつけて冷凍保存する“下味冷凍”によるおいしさアップのメカニズムのこと、冷凍をうまく利用することで“時短(タスクの時間短縮)”が実現して“時産(あらたな時間をつくりだす)”につながることなど、目からウロコのお話ばかり。ジップロック®の閉じる部分に施された細やかな工夫のお話の時は、お土産につけていただいたフリーザーバッグを取り出して、まじまじと眺める参加者さんが多数でした(笑)。

ふたつめは、冷凍生活アドバイザー養成講座監修・講師の西川剛史氏によるプチセミナー。“冷凍”に注目するようになったのは、食品栄養の勉強をしていながらも多忙で健康的な食生活を送れなかったというご自身の経験からとのこと。冷凍の基本的なルールから、冷凍によって起こる現象とその活用法まで、わかりやすく楽しいレクチャーでした。また、会社では効率を求められるのに、家庭では手間と時間をかけることが美徳のように思われ、冷凍食材での時短調理は“手抜き”という後ろめたい気持ちになりがち。同じおいしさと栄養が得られるのであれば、冷凍技術を活用して調理の手間と時間を減らし、ゆとりのある生活を送ってほしいという、最後のお話がとても印象的でした。
 
さて、そろそろコンテストの結果発表です。秀逸なレシピたちのなかから最も多くの票を集めたのは以下の3名の方でした。

•第1位 土方夕暉さん

「美味しい・ヘルシー・超かんたん!ムネ肉ふっくら 秋の発酵美肌鍋」

米麹で下味をつけた鶏ムネ肉、きのこ類、豆腐、白滝を冷凍した“クイック発酵鍋セット”を凍ったままお鍋に入れるという大胆さと、土方さんのやわらかな口調でのプレゼンテーションというギャップに魅了されました(笑)。写真では冷凍ブロックがはみでていますが「冷凍ブロックがすっぽり入る大きな鍋を使用した方が時短になります」と本人談。

(写真撮影:土方夕暉さん)

【土方夕暉さんのコメント】

たくさんの方々とお話したりレシピ交流したりできて,有意義な時間でした。ありがとうございます。今回は「日常の料理」を意識してレシピを考えましたが,次は「特別な日の料理」で挑戦してみたいです!!

•第2位 根本早苗さん

「カブと柿のカナッペ」

冷凍することでせんいが壊れてやわらかくなることから、カブの塩もみは不要。柿も冷凍でとろりと滑らかになるそう。自然解凍してそのまま食べられる簡単さと、トッピングや盛り付けでかわいらしさを演出できるのも魅力的なレシピでした。

(写真撮影:根本早苗さん)

【根本早苗さんのコメント】

現在、働くママ、食べる量が減った高齢者などに冷凍レシピを伝えており、冷凍ニーズの高まりを肌で感じています。今回の受賞を励みに、食育を助けるツールである冷凍野菜のおいしさを、より多くの方に実感していただく活動を続けていきます。ありがとうございました。

•第3位 神尾かほりさん

「トマトとベーコンのリゾット風〜加熱のみでできる本格時短レシピ」

すべての材料を混ぜて冷凍し、凍ったまま食べたい量だけ割って、電子レンジかフライパンで加熱調理。具材のトマトや玉ねぎは冷凍によってうまみや甘みが引き出され、ピーマンは苦味がやわらぐとのこと。想像しただけでおいしい香りが漂ってくるレシピです。

(写真撮影:神尾かほりさん)

【神尾かほりさんのコメント】

3位を受賞する事ができ、大変うれしく名誉なことだと思っております。ありがとうございました。食品ロスをなくし上手に保存する冷凍は大切なことだと感じます。今後も冷凍のメリットを広げて行きたいと思います。

左から、神尾かほりさん、土方夕暉さん、根本早苗さん

イベントの最後は、冷凍メニューを堪能できる懇親会!

「フローズンミニトマト」「卵の黄身の醤油漬け」「冷凍オーガニックブロッコリー」「きゅうりの酢漬け」「パプリカの簡単マリネ」「小松菜の凍ったままお浸し」など、冷凍技をつかったお料理の数々を堪能させてもらいました。

最後は西川氏と最終選考に残った9名のみなさんでパチリ。
 
冷凍生活のための知識を得て、冷凍レシピのバリエーションも知り、実際に試食まで。“冷凍生活”をまるっと満喫したイベントでした!

全国で講座開講中!

photo
written by

タナカトウコ

/取材・文・撮影

野菜ソムリエプロ、ベジフルビューティーアドバイザー。薬膳や漢方の資格も複数保有し、「食」を軸に多角的に活動中。書籍に「日本野菜ソムリエ協会の人たちが本当に食べている美人食」「毎日おいしいトマトレシピ」「旬野菜のちから−薬膳の知恵から−」等がある。
ホームページ http://urahara-geidai.net/prof/tanaka/
インスタグラム toko_tanaka