2016年3月9日UP
ナス科トウガラシ属に分類されるパプリカ。国産品は宮城県、茨城県、熊本県、広島県、大分県、長野県、山形県、群馬県など各地で栽培されており、春から夏にかけて収穫のピークを迎えます。
緑色のピーマンが熟する前に収穫される未熟果であるのに対し、パプリカは完熟した状態で収穫されるため、その栄養価には大きな差があり、パプリカのビタミンCの含有量はピーマンの2倍以上もあります。赤やオレンジ色のパプリカにはベータカロテン、黄色のものにはルテインが特に豊富に含まれ、いずれもすぐれた抗酸化作用で知られています。ちなみに、黒や紫色のパプリカは、ナスやブルーベリーでおなじみのアントシアニンが豊富ですが、加熱すると緑色になってしまいます。
パプリカを選ぶときは、色ムラがなく、表面にツヤがあり、軸の切り口が新鮮なものを。手に取った際、しっかりと重みがあり、張りがあるものを選びます。保存の際は、乾燥しないようにポリ袋などに入れ、冷蔵庫の野菜室へ入れましょう。
生のままでも美味ですが、加熱するとより甘みが増すパプリカ。とりわけ、直火で皮が黒くなるまで焼くと、フルーツのような甘みに香ばしい風味が加わって、とびきりのおいしさに仕上がります。
作り方
パプリカは丸ごと焼き網にのせるか、縦半分に切ってグリルに入れ、皮が黒くなるまで焼きます。冷水にとって薄皮をむき、キッチンペーパーで優しく水気を拭き取ってから、エクストラバージンオリーブオイル、ビネガー、塩、こしょうを合わせたマリネ液に浸けます。その際、グリルの受皿に落ちた水分も残さずマリネ液に加えるのがポイント。お好みでメープルシロップやはちみつを加えても。
文/写真:野菜ソムリエ 堀基子