菜果図録
栄養豊富な若葉をミックス ベビーリーフ

 料理を作る時間がないけれど、野菜不足は解消したい・・・そんなときに便利なのが、さっと水洗いするだけですぐに食べられるベビーリーフです。ベビーリーフとはその名の通り、発芽後10日から40日ほどの若い葉を収穫したもので、水菜、小松菜、ホウレンソウ、わさび菜といった葉野菜をはじめ、レタスの仲間であるロログリーンやロロロッサ、ロメインレタス、グリーンオーク、エンダイブ、チコリー、イタリア野菜のルッコラ、色鮮やかな茎が美しいスイスチャード、中国野菜のタアサイ、スーパーグレイン(=驚異の穀物)として注目されているアマランサスの葉など、様々な種類がミックスされています。

 ハウスや水耕栽培、衛生管理が徹底された植物工場などで、年間を通じ全国各地で生産されていて、病害虫の影響を受ける前の幼い葉のうちに収穫されるため、農薬を使わずに育てられていることが多いようです。

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 やわらかく小さな葉に、これから成長してゆくための栄養素がぎっしりと詰まっているのもベビーリーフの魅力。レタスと比べると、ベータカロテンは約15倍の3600mg、ビタミンCは約7倍の36mg、カルシウムは約6倍の120mg、鉄分は約5倍の1.4mg、食物繊維は約2倍の2mg(すべて100gあたり)と、驚きの栄養価です。

選びかたと保存

 購入の際は、袋の中に水が溜まっておらず、葉が溶けたり傷ついていないものを選ぶのがポイント。購入後は、傷みやすいのでできるだけ早く使い切りましょう。サラダやマリネなど冷たい料理に添えるのはもちろん、メインディッシュの肉・魚料理の彩りにあしらったり、パスタやピザなどのトッピングに散らしても素敵です。忙しい毎日の食卓にベビーリーフを取り入れて、手軽に野菜不足を補ってくださいね。


ベビーリーフのシーザーサラダ

 たっぷりのベビーリーフをシーザーサラダに。半熟卵の黄身を崩し、ベビーリーフにからめながら、さあ召し上がれ!

作り方
  1. ベビーリーフは水洗いして、しっかりと水気を切ります。ミニトマトは半分に、パプリカは縦長に切ります。
  2. 沸騰した湯に塩または酢を加え、菜箸で渦を巻くようにかき混ぜ、その中心に卵を静かに落とし入れ、半熟卵を作ります。
  3. お好みのパンを1センチ角に切り、オリーブオイルを少々回しかけ、フライパンでカリッと焼いてクルトンを作ります。
  4. オリーブオイル、粒マスタード、酢、塩、こしょうを合わせ、ドレッシングを作ります。
  5. 器に1と2と3を盛り付け、4のドレッシングをかけて粉チーズをふります。
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written by

堀 基子

/文・写真

野菜ソムリエ上級プロ。J Veganist。冷凍生活アドバイザー。アスリートフードマイスター3級。ベジフルビューティーセルフアドバイザー。ジュニア青果物ブランディングマイスター。アンチエイジング・プランナー。受験フードマイスター。第6回・第8回野菜ソムリエアワード銀賞受賞。