5月8日、それは「ゴーヤーの日」です。ゴーヤーを広く知ってもらい、もっと食べてもらおうという思いをこめて、沖縄県などが1997年に定めたのだそうで、ちょうどこの時期から沖縄県ではゴーヤーの出荷が増えます。沖縄料理チャンプルーで一躍、有名になったゴーヤーは、今や夏の定番野菜。ゴーヤとも呼ばれていますが、沖縄ではゴーヤーと語尾を伸ばして呼びます。農林水産省の「平成30度 地域特産野菜生産状況」によると、全国収穫量約18,077tのうち、1/3以上を占める約7,346tが沖縄県産。第2位は宮崎県で約2,276t、第1位は鹿児島県で約2,254tと続き、北は北海道から、南は沖縄県まで、全国各地で生産されています。
ゴーヤーは果肉よりワタにビタミンCが豊富!?
ゴーヤーのビタミンCの含有量は100g当たり76mとレモンの約1.5倍も含まれており、ゴーヤーを150g食べれば1日分のビタミンC推奨量をクリアできます。そのうえ、ゴーヤーのビタミンCは熱に強く、油で炒めると吸収率が高まるベータカロテンも豊富なので、チャンプルーはゴーヤーに最適な調理法です。ゴーヤー特有の苦味成分のモモルデシンには、食欲を増進する効果があるといわれ、夏バテ予防にピッタリな食材でもあります。
ところで、「ワタは苦いから、しっかり取らないとダメ」というのは本当でしょうか?実は、ワタは苦味がほとんどなく、ビタミンCはなんと果肉の約1.7倍というデータもありますので、ぜひ捨てずに活用しましょう。
また、種子に含まれる共役リノレン酸は、体内で共役リノール酸という脂肪酸に変化し、脂肪分解酵素リパーゼの働きを促進し、脂肪の燃焼を促進する効果があるという研究成果が発表されています。
おいしいゴーヤーの選び方・保存法・調理のコツ!
購入際は、濃く鮮やかな緑色で、表面にツヤがあり、みずみずしく、イボがつぶれたり欠けたりしておらず、ずっしりと重いものを選びましょう。保存するならポリ袋に入れて野菜室で冷蔵を。
苦味を味わいたいのなら、中長種の「群星(ムルブシ)」、「汐風(シオカゼ)」、「夏盛(ナツサカリ)」、大長種の「さつま大長苦瓜」など、濃い緑色の種類をおすすめします。苦味が苦手な方や生食用なら、明るい緑色の短太種「あばしゴーヤー」、白色で苦味が控えめなものが多い「白ゴーヤー」、タイゴーヤーとも呼ばれる「いぼなしゴーヤー」などの種類がおすすめです。
調理の際、ゴーヤーをスライスした後、塩もみして水洗いすると、水溶性のビタミンCが流出してしまいます。手軽に苦味を抑えたいときは、かつお節を料理の仕上げにたっぷりとふってみてください。かつお節にはゴーヤーの苦味を吸着し、舌に感じさせなくする作用があるため、苦みが和らぎます。チャンプルーやサラダが苦いときに、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ゴーヤーの爽やかな苦味、紫大根の清涼感のある辛みが、バーニャカウダと相性バツグン!セロリ、にんじん、パプリカなど、お好みの野菜を添えれば、より華やかに。
- 小鍋にオリーブオイル大さじ2とおろしにんにく小さじ2を入れて弱火にかけ、いい香りが立ってきたら、包丁でたたいて刻んだアンチョビ2枚を加え、木べらでつぶすようになじませます。
- 牛乳大さじ1を加え、中火で煮立たせながら、木べらでよく混ぜて乳化させ、さらに牛乳大さじ1を加えて同様に乳化させます。
- ゴーヤーは薄切りにし、ワタは取らずに種だけを除き、薄切りにした紫大根とともに大皿に盛り付け、中央に2を入れた器を置きます。