サラダが美味しい季節になりました。さて、数あるレタスの仲間の中でも、とりわけドラマティックな物語を秘めているのが、ロメインレタスではないでしょうか。1924年7月4日、アメリカの独立記念日を祝う客で賑わっていた、メキシコの国境の町にあるホテル「シーザース・プレイス」にて、オーナーのシーザー・カルディーニ氏がありあわせの材料を使い、即興で作った「シーザーサラダ」。その主役こそロメインレタスだったのです。
ドレッシングは、オリーブオイル、レモン汁、塩、こしょう、にんにく、半熟卵の黄身、そして隠し味にウスターソースをちょっぴり加え、しっかりと混ぜたもの。よく冷やしたシャキシャキのロメインレタスに、カリカリに焼いたにんにくとクルトンを散らし、おろしたパルミジャーノチーズとドレッシングを添えて。このサラダが大人気となり、およそ1世紀を経た今も世界中で愛され続けているというわけです。
原産地はエーゲ海のほとり!?
ロメインレタスは白菜のような半結球型のレタスです。ちなみに、レタスは、玉レタス、立ちレタス、葉レタス、茎レタスの4種に大別されますが、ロメインレタスは立ちレタスの仲間です。ちなみに、ロメインとは「ローマの」という意味で、原産はギリシャのコス島とされ、別名コスレタスとも呼ばれています。5月から10月にかけて長野県などで露地栽培されたものが収穫期を迎えます。春と秋には千葉県や茨城県などで露地栽培され、冬場にはハウス栽培されたものが出回ります。
ロメインレタスとおなじみの玉レタスを比べてみると、栄養価ではロメインレタスに軍配が上がります。100g当たりの含有量で比べると、すぐれた抗酸化力を持ち、体内でビタミンAとなって肌や粘膜を健やかに保つ働きが期待されるベータカロテンは2倍以上の510μg、赤血球の細胞の形成を助け、胎児の健やかな発育に欠かせない葉酸は1.6倍以上の120μg、腸内環境を整えるのに欠かせない水溶性食物繊維は4倍の0.4g、スムーズな便通に役立つ不溶性食物繊維は1.5倍の1.5gも含まれています。
ロメインレタスの選び方・保存法・調理のポイント!
店頭で選ぶ際は、葉の色があざやかで張りがあり、芯の切り口が白く新鮮でみずみずしく、軸がまっすぐなものを選びます。保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包んでからポリ袋などに入れ、立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ。サラダなど生食がおなじみですが、葉が厚くしっかりとしているので、炒め物、パスタ、スープなどの加熱調理にも向いています。先日、水切りした豆腐とベーコンとともにチャンプルーにしてみましたが、とても美味でした。ほのかな苦味のある風味、パリッとした食感、さあ、あなたはどう楽しみますか?
オレンジとオリーブオイルが香る大人のライスサラダです。スモークサーモンとブロッコリースプラウトをのせ、ロメインレタスで包んで、さあ召し上がれ。オレンジは、グレープフルーツや夏みかんなどでも。
● | ロメインレタスの葉 | 6枚 |
● | 硬めに炊いたもち麦入りご飯 | 200g |
● | オレンジ | 1個 |
● | むき枝豆 | 30g |
● | プロセスチーズ | 30g |
● | オリーブオイル | 大さじ1 |
● | ハーブソルト | 小さじ1 |
● | スモークサーモン | 6枚 |
● | ブロッコリースプラウト | 1/2パック |
- オレンジは皮をむき、皿の上で果肉を取り出し、皿にたまった果汁大さじ2杯を取り分けておきます。
- もち麦入りご飯に、①の果汁、オリーブオイル、ハーブソルトを加えて混ぜ、冷めてから、大きめにほぐした①の果肉、むき枝豆、8mm角に切ったチーズを加えて、サッと混ぜます。
- ロメインレタスの葉を器にして②を盛り、端から丸めてバラの花の形にしたスモークサーモンをのせ、ブロッコリースプラウトを添えます。