菜果図録
日本人の野菜摂取量ランキング第3位!キャベツ

 八百屋さんやスーパーの青果売り場の店頭に春キャベツが並び始めると、なんだか気持ちがワクワクと弾みませんか。キャベツはブロッコリーや白菜、小松菜などと同じアブラナ科アブラナ属に分類されます。原産地はヨーロッパといわれ、ギリシャ・ローマ時代にはもう食用とされていました。祖先は近年その高い栄養価で注目を集めているケールなのだそうです。日本へは江戸時代にオランダ人の手によって伝来し、明治時代から本格的に栽培が始まり、戦後の洋食文化とともに広まって、今では日本人の野菜の摂取量ランキングで堂々の第3位となっています。ちなみに、お菓子のシュークリームはフランス語で「シュー・ア・ラ・クレーム」といいますが、その名はキャベツのフランス語「シュー」に由来します。確かになんだか形が似ていますね。

有名な胃薬と同じ名をもつビタミンU

 緑黄色野菜に比べて色が薄いキャベツですが、その栄養価は色鮮やかな野菜たちに負けていません。まずは、すぐれた抗酸化力で知られ、メラニン色素の生成を抑えて美肌に役立ち、体内でのコラーゲンの合成にも欠かせないビタミンCで、100gあたり41mgとオレンジ並みの含有量です。また、胃の粘膜を保護し、潰瘍の発生を抑える効果が期待されるのが、キャベツに含まれるビタミンUというビタミン様成分で、別名キャベジンと呼ばれます。さらに、がん予防効果で注目されるイソチオシアネートという成分や、腸内環境を整える水溶性食物繊維と不溶性食物繊維も含まれており、非常にヘルシーな野菜なのです。

春キャベツvs.冬キャベツ徹底比較!

 3月から5月にかけて出回る、丸い形で鮮やかな黄緑色のものを、春キャベツまたは春玉と呼びます。葉がやわらかで、ふんわりと葉の巻きがゆるく、水分が多いのが特長で、生のまま食べるのがおすすめです。平成29年の春キャベツ収穫量を見ると、第1位は愛知県の68,100トン。次いで千葉県 53,900 トン、神奈川県50,700トン、茨城県48,900トンと関東地方が続きます。
 一方、11月から3月頃にかけて収穫される、おなじみの扁平な形のものは、冬キャベツまたは冬玉、寒玉と呼ばれます。春キャベツとは逆に葉がぎっしりと固く巻かれ、糖度が高いのが特徴です。加熱しても煮崩れしにくいため、煮込み料理などに適しています。平成29年の冬キャベツ収穫量を見ると、第1位は愛知県の176,800トン、次いで2位は鹿児島県54,300トンで、産地が温暖な地域になります。
ちなみに、7月から9月頃に収穫される、冬キャベツとほとんど同じ形状の夏キャベツは、長野県や群馬県の涼しい高地で生産されるため、高原キャベツと呼ばれています。

おいしいキャベツの選び方&保存法

 春キャベツを選ぶ際は、外側の葉の巻きがゆったりとしていて、手に持ってみて軽いものを選びます。冬キャベツは葉がしっかりと巻かれていて、ずっしりと重いものがおすすめです。カットして売られている場合、断面がふくらんでいないものが新鮮です。いずれにしても、芯の切り口が変色しておらず、白いものを選びましょう。
 保存の際、丸ごとの場合は、ポリ袋に入れ、芯を下にして冷蔵庫の野菜室へ。外側から使う分だけ葉をはがしながら使います。カットしてあるものは、断面をラップで包んで冷蔵し、できるだけ早く使いきりましょう。


ちぎるだけ!包丁不要!キャベツのチョレギサラダ

 春キャベツならではのおいしさを満喫するならサラダがおすすめです。定番のコールスローに飽きたら、韓国風のサラダはいかがでしょうか。包丁もいらない、手でちぎって混ぜるだけのラクちんレシピです。鶏がらスープがないときは、塩で代用します。

作り方(2人分)
  1. キャベツの葉3~4枚は食べやすい大きさに手でちぎります。
  2. ポリ袋に、ごま油大さじ1、白すりごま大さじ1、酢大さじ1/2、鶏がらスープの素小さじ1/2、おろしにんにく小さじ1/2を入れてよく混ぜ、1を加えて手で軽くもむように混ぜ合わせます。
  3. 韓国のり3枚を手でちぎり、2に加え、さっと混ぜます。
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written by

堀 基子

/文・写真

野菜ソムリエ上級プロ。J Veganist。冷凍生活アドバイザー。アスリートフードマイスター3級。ベジフルビューティーセルフアドバイザー。ジュニア青果物ブランディングマイスター。アンチエイジング・プランナー。受験フードマイスター。第6回・第8回野菜ソムリエアワード銀賞受賞。