取材ノート
野菜を食べるように、お花を食べる!
食べられるお花の専門店「table」

2016年5月25日UP
菊や桜など日本でも古来より花を食べる習慣がありますが
花壇で見かけるような花も食べられることをご存知ですか?

もちろん、食べられるのは、
食用として専用に栽培されたものに限ります。
それらの総称が“エディブルフラワー”です。

お花を食べる生活とは、まるでお姫様か妖精のよう。
女子力もアップしそうな気がしますね。

さて、そんなエディブルフラワーの専門店を都内で発見!
WACCA池袋の中にある「table」さんです。
今回は店舗を運営している片岡さんにお話を伺いました。

table 店舗写真

なぜ、エディブルフラワーの専門店にされたのですか?

3年前の私の実体験がきっかけです。知り合いから、「これ食べられるお花だから食べてみて」と、鉢の状態で渡されました。食べられる花の存在は、イタリアンなどレストランでは知っていたのですが、自分で摘んで食べるという初体験に感動しました。しかも美味しい!(たまたま美味しいベゴニアだったこともあります)。さらに栄養価も高いとのこと。すぐに行動したくなる性格なので、即、農場へと飛びました。
 
農場では、ハウスいっぱいのお花に感動。こんなに素晴らしい「食材」をみんなに教えてあげたい、広めたい!と考えました。
弊社はもともと、無いものをカタチにして市場に浸透させるマーケティング会社ということもあり、自社で店舗展開して、「食べられるお花」の出会いの場を作ろうと思い立ちました。それから全国の農家さんをまわり、一緒に普及活動をしていただく農家さんを探しました。その3ヶ月後には東名高速道路足柄サービスエリアでテスト販売を開始。WACCA池袋店は2015年1月にオープンしました。

table店舗写真

エディブルフラワーの魅力はどのようなところでしょうか?

小さなお子様からお年寄りまで、お花を見て不快に感じる人はそういないですよね? 笑顔にさせてくれたり、元気になったり、優しい気持ちにさせてくれたり。そんな力を持っている美しいお花を、見るだけではなく、食べる事ができる。それって、いつもの食卓、食事の時間、空間が何倍も幸せになることではないでしょうか。しかも、美容と健康にもよいと言われています。これがエディブルフラワーの魅力ではないでしょうか。

苗

生産者や産地など、取り扱いされているエディブルフラワーにこだわりはありますか?

生産者にはこだわっています。お野菜と一緒で、生産者あってのエディブルフラワーです。今はまだ、生活者(お客様)は食べられるお花という未体験に感動されている時期なので、野菜のように生産地にはこだわっていません。ただ、専門店として発信しなければならいこととして、産地や生産者によって、色、形、大きさが異なるようにそれぞれの良いところがあることを伝えていきたいです。

生花

おすすめの食べ方を教えてください!

①サラダ
飾りとして使用するのも勿論いいのですが、サラダ(ベビーリーフなど)にお花たちをドサッ!と入れ、オリーブオイル、ドレッシングなどで一緒に和えて、ひとつの食材として食べていただくのが一番のおすすめです。彩りがよく見た目もキレイです。
 
①生春巻き
ライスペーパーにお花が透けてキレイです。
 
②焼き菓子
クッキーなどと一緒に焼きます。低温で焼くと花の色が残ります。
 
③ケーキ
当店でも取り扱っていますが、市販のショートケーキなどに飾り付けするだけでも、オリジナルフラワーケーキになります。
 
④アイスキューブ
製氷皿に入れて凍らせて使うと、ドリンクが華やかになります。
 
⑤天ぷら
薄い衣をつけて、さっと揚げるのがおすすめです。
 
⑥サンドイッチ
特に、ナスタチウムはピリ辛でわさびのような味がするのでおすすめです。味のアクセントになります。
 
⑦カナッペなどのフィンガーフード
お花をのせるだけで華やかになり、パーティーなどに最適です。
 
⑧紅茶
浮かべるだけでもOK。

アレンジ

焼き菓子

お店ではどのような商品ラインナップがありますか?

生花だけでなく加工品や関連商品をご紹介して、エディブルフラワーを使った食のシーンや可能性を提案しています。
 
米粉の彩り焼きドーナツ、米粉の彩りクッキー、hanaかんむりフラワーケーキ、フラワーソルト、フラワーハーブティー/紅茶、エディブルドライフラワー、押し花、フラワードレッシング、ローズシロップ、ローズティー、スパークリングローズなど、エディブルフラワーの加工品は、ギフトにも喜ばれています。

フラワーハーブティー

フラワーソルト

エディブルドライフラワー

また、苗、種、用土、肥料などの取り扱いもしています。ご自分で摘んで食べるという体験もしていただけたらいいですね。

種

エディブルフラワーについて、今後の展望を教えてください。

もっともっと全国の眠っている生産者さんや加工メーカーさんを掘り起して増やしていきたいです。品種を増やすという意味もありますが、情熱を持った生産者さんと商品開発することで、より生活者が望んでいるアイテムを増やしていければと思います。
あとは、もっと出会いの「場」をつくっていきます。まだまだ、「エディブルフラワーって何?」「どこで買えるの?」などの声が多いためです。

読者の皆様へ、ひとことお願いします!

お花を見て、子供からお年寄りまで同じ感覚で「キレイ!」「可愛い!」と感じられるモノ・食材は他には無いように思います。家族や大切な人と1日1回、必ず囲むtableで花のある生活で心もカラダも豊かに。そんな素敵なライフスタイルを是非体験していただければ幸いです。

ありがとうございました。

取材協力
エディブルフラワー専門店「table」
※運営会社 株式会社ソフトストーンズ 担当:片岡 TEL:070-6449-7495

取材 / 文:野菜ソムリエ・ベジフルビューティーアドバイザー タナカトウコ